明治22年創業 お米一筋137年 いづよね四代目・やすお
「このお米、臭いかも…」と困ったら読む専門ガイド。
炊く前の異臭原因とプロの対応策
お米を愛しすぎて「変態」と呼ばれても動じない、いづよね四代目やすおが、お米のSOSを笑顔に変えるために書き上げた、お米の百科事典ブログです。
【忙しい方へ】この記事の3行まとめ
- 原因:お米は臭いを吸い込む「天才」。タンスの防虫剤、玄関の靴などの近くは厳禁。
- 安全性:カビ臭は健康リスクがあるため即廃棄を。劣化臭なら調理法で救済可能。
- 正解:密閉容器かタッパーに入れ、「冷蔵庫の野菜室」で保管するのが最強。
兵庫県神戸市灘区。精米機のスイッチを入れる瞬間に漂う、あのお米の甘い香りに包まれて、今日も「いづよね」の朝が始まります。
皆さん、こんにちは!明治22年創業、お米一筋137年「いづよね」の四代目、五ツ星お米マイスター(一般財団法人日本米穀商連合会認定)の「やすお」です。🌾✨
私たちいづよねの使命は「お米であなたを笑顔にしたい」、ただそれだけです。でも先日、一本の不思議な電話を受け、改めてお米の繊細さを痛感しました。
大切なお米が、悲鳴を上げている……?
電話の主は、いづよねのお客様ではなく、まったく見ず知らずの方でした。「しばらく保存していたお米から、防虫剤のような変なにおいがするんです。どうしたらいいですか?」という、切実なお問い合わせだったんです。
詳しく状況をお聞きすると、「お米をタンスの中に数週間置いていた」とのこと。さらにそのタンスには衣類用の防虫剤が入っていました。
これこそが、お米の性質を知らないと誰でも陥ってしまう落とし穴。お米がいづよねのものであろうとなかろうと、お米が泣いているのを見過ごすことはできません。
1. なぜお米は臭いを吸い込むのか?「お米の博士号」が教える理由
お米の表面を顕微鏡で見ると、実は目に見えない無数の小さな穴が開いています。これを「多孔質(たこうしつ)」と言います。身近なもので例えるなら「炭」と同じ構造です。
炭が冷蔵庫の脱臭剤として使われるように、お米も周囲の臭い分子をキャッチして、その穴の中にギュッと閉じ込めてしまう性質があるんです。特にお米は臭いを非常に吸収しやすく、新鮮なお米であればあるほど、その繊細さゆえに影響を受けやすくなります。
実際にあった「におい移り」事件簿
- 玄関の「靴」の臭い: 涼しいからと玄関に置くと、靴の独特な臭いをお米が吸い取ってしまいます。
- 「珈琲」の香り: 以前、いづよねで持ち込み精米を受けていた頃の話です。ある珈琲豆屋さんが、なんと珈琲豆の倉庫に玄米を保管されていました。精米機を回した瞬間、珈琲の香りが店いっぱいに立ち込めて……(※現在は持ち込み精米は受け付けておりません)。
- 「柔軟剤・洗剤」: シンク下で洗剤の隣に置くのは非常に危険。炊き上がりが「フローラルな香り」になってしまいます。
実はお米が水を吸って、芯からふっくら炊き上がるのも、この多孔質構造のおかげ。だからこそ、新鮮な状態を保つためには、周囲の環境に細心の注意を払ってあげる必要があるのです。
2. その臭いは「危険」か「劣化」か?炊く前の異臭への判別基準
お米に付着するカビの中には、特定の条件下で猛毒のカビ毒(アフラトキシンなど)を生成することがあります。これは加熱調理をしても分解されません。「古雑巾のような臭い」「土臭い臭い」がしたら、ご家族の健康を最優先して、即刻処分をおすすめします。
脂質の酸化による「クレヨン臭」への対処策
カビではないけれど「ロウソク」や「クレヨン」のような臭いがする場合、それはお米の脂質が酸化してヘキサナール(油が古くなったようなにおいの正体)という物質に変化したサインです。
お米の鮮度は落ちていますが、以下の工夫でおいしく食べられる可能性があります。
- しっかり研ぐ: 表面の酸化層を削り取るように、いつもより念入りに研いでください。
- 味の濃い料理に: カレーや焼き飯など、スパイスや油でお米の臭いをカバーしましょう。
3. 創業137年、マイスターが辿り着いた信念
大病が教えてくれた「玄米おにぎり」の力
四代目としていづよねを継いだ私ですが、かつて大病を患い、命の瀬戸際に立ったことがあります。何も喉を通らない日々の中、私を救ってくれたのは一個の「玄米のおにぎり」でした。
噛み締めるほどに溢れる生命力。一粒一粒が農家さんの努力、土、太陽、水の恵みそのものだと実感しました。だからこそ、お米が臭くなったり粗末に扱われたりするのは、私にとって自分の命を軽んじられるのと同じくらい辛いことなのです。
マイスターはドイツ語で「巨匠・師匠」の意味。一般財団法人日本米穀商連合会(日米連)が主宰するこの資格は、お米の鑑定、精米技術、炊飯指導までを極めた、いわば「お米の博士号」です。
4. 鮮度を守り抜く「最強の保管術」
「密閉容器かタッパーに入れて、冷蔵庫の野菜室」
聖域は「冷蔵庫の野菜室」
お米は15度以下で保管すると、酸化が劇的に遅くなります。常温、特にキッチンの床下やコンロ周りはお米にとって過酷な環境です。
容器は「完全密閉」が鉄則
米袋には通気用の穴が開いているため、そのまま冷蔵庫に入れると臭いを吸ったり乾燥して割れたりします。必ず密閉容器やタッパーに入れ、蓋をきっちり閉めてください。
私の師匠である「スズノブ」の西島さんが推薦されている方法です。買ってきた日に、2合や3合など「いつも炊く量」ごとにジップロックに小分けして野菜室へ。炊く時は袋を破るだけ!お米が野菜のクッションになり、隣の野菜も長持ちするという嬉しい効果もあります。
5. お米の「臭い」お悩み解決Q&A
Q1. 臭いを薄めるために、古い米と新しい米を混ぜてもいいですか?
A1. 絶対にダメです!古米の存在感は強烈です。新しいお米の美味しさをかき消すだけでなく、嫌な香りや味が全体に広がって、被害が増えるだけになります。混ぜるくらいなら、別々に炊いてあげてください。
Q2. 炊き上がったお米が「雑巾」のような臭いがします。
A2. それ、カビか「ぬか」の酸化かもしれません。精米日から時間が経ちすぎていませんか? 残念ながら、この状態のお米を美味しくするのはプロでも至難の業です。
Q3. 「米 臭い 酒」で検索したら、お酒を入れると良いと出ました。
A3. はい、炊飯時に日本酒を少し入れると、アルコールが嫌な臭いを飛ばし、ツヤも出ます。ただし、これはあくまで「延命処置」。一番は新鮮なお米を炊くことです。
6. 結論:お米は「鮮度」という最高のおかずで食べる
「お米は、1ヶ月以内に食べきれる量だけを買ってください」
精米したお米は、皮を剥いたリンゴと同じ。いづよねでは、ご注文をいただいてから精米します。精米機の熱が少し残った、あのホカホカの「命」の状態でお届けしたいからです。
お米であなたを笑顔にしたい
食卓の中心に、ツヤツヤで香ばしいご飯がある。
それを囲んで、家族が「美味しいね」と笑い合う。
私たちいづよねの使命は「お米であなたを笑顔にしたい」、ただそれだけです。
📍 所在地:〒657-0034 兵庫県神戸市灘区記田町2-3-18
📞 電話:078-821-2502
⏰ 営業時間:10:00~18:00(12:30~13:30は中休み)
🗓️ 定休日:毎週水曜日・木曜日
💻 公式サイト:https://iduyone.com/
🛒 通販サイト:https://genmai.shop/